
花帆
花帆
ええーっ!?
さやか
さやか
それは、本当ですか……!?
瑠璃乃
瑠璃乃
ほんとに……瑞河が、復活するの!?
泉
泉
ああ。 きょう、セラスのひとつ下の後輩である、
立科海莉さんが来て、教えてくれたんだ。
セラス
セラス
教えてくれたんです!
泉
泉
正確に言えば、復活ではないんだけれどね。
セラス
セラス
正確に言えばそうです!
泉
泉
旧法人は、もはや撤退している。
泉
泉
ただ新たな学校法人が、売却された校地を受け皿として設置許可を取り、
生徒を募集する計画が立っている、という話だ。
泉
泉
経営母体は変わるけれど、校舎と名前はそのまま。
世間からの印象は、『瑞河が復活』と受け止められるだろう。
小鈴
小鈴
つまり……つまり!?
姫芽
姫芽
コンビニがあった場所に、また同じコンビニが建つ、
みたいな感じですかねえ~?
泉
泉
まあ、似たようなものかな。
泉
泉
経営の失敗を反省して、今度は中高一貫校ではなく、
規模を縮小して普通高校として再出発するらしいけれど。
吟子
吟子
そこまで話が進んでるの……?
泉
泉
もちろん、本当はこんな早さで計画が進むことはありえない。
泉
泉
だが、瑞蓮祭やラブライブ!決勝大会プレーオフなどが大勢の目に留まり、
応援してくれる人たちの声が届いたことで、例外的に動いているようだ。
セラス
セラス
そして!
海莉の話だと、瑞河復活はもう、秒読み段階に入ってる、って!
花帆&さやか&瑠璃乃&吟子&小鈴&姫芽
花帆&さやか&瑠璃乃&吟子&小鈴&姫芽
!
さやか
さやか
そうだったんですね……。
セラス
セラス
わたしも、すごくすごく驚きました……!
泉
泉
瑞河は、地域のシンボル校とも呼べる学校だった。
泉
泉
人々がその価値に気づいた頃には、
もう廃校は決定してしまっていたが、遅れて支援が集まってきたんだ。
泉
泉
『失われた母校を取り戻す』というストーリーはわかりやすく、美しい。
再建計画を立てるのは、新しく学校を建てるよりも、現実的だったんだろう。
泉
泉
そこで、海莉さんを含めた元瑞河の生徒たちは、
その再建計画をどうにか後押しできないかと考えて、
泉
泉
私たちに話をもってきたんだ。
泉
泉
つまり。
泉
泉
『第二回瑞蓮祭』を開きたいから、私たちにも協力してくれないか、と。
花帆
花帆
第二回、瑞蓮祭……!
瑠璃乃
瑠璃乃
そっか……。 確かに瑞河の名前が大きく広まったのは、
ラブライブ!全国大会の一件。 それに、瑞蓮祭の評判だったもんね。
泉
泉
そういうことだ。
花帆
花帆
よかったね! せっちゃん、泉ちゃん!
花帆
花帆
第二回瑞蓮祭、やろうよ!
そうして今度こそ、瑞河を復活させよう!
花帆
花帆
ふたりの守りたかった、瑞河を!
セラス
セラス
うん!
セラス
セラス
こんな機会がやってくるなんて、ほんとに、びっくり……。
でも嬉しいよ、すごく……すごく。
さやか
さやか
……そうですね、なんだか感慨深いです。
さやか
さやか
今思えば、瑞蓮祭からラブライブ!プレーオフへの流れは、
さやか
さやか
Bloom Garden Partyを開くきっかけになった出来事と言っても、
過言ではありません。
瑠璃乃
瑠璃乃
それはほんとに、そうだよね。
瑠璃乃
瑠璃乃
泉ちゃんやセラスちゃんを花咲かせることが、大きく育って、
瑠璃乃
瑠璃乃
花帆ちゃんの
『すべての人を花咲かせるためのステージ』に繋がったんだもん。
花帆
花帆
うんうん!
吟子
吟子
あの経験がなかったら、
私もBloom Daysの成功をイメージできなかった気がします。
吟子
吟子
きっとムリだって思っちゃってたかも……。
姫芽
姫芽
スクールアイドルクラブにとっても、大きな転機でしたよねえ~。
アタシも、イベント開くときはいっつも思い出して、参考にしてますし~。
小鈴
小鈴
あの頃の徒町はまだピヨピヨで右も左もわかりませんでしたが、
今ならもっとお役に立てるはずです!
花帆
花帆
それじゃあ、みんな!
さやか
さやか
ただその前に、ひとつあまりにも大きな問題が……。
花帆
花帆
えっ!?
さやか
さやか
スケジュールです。
花帆
花帆
な、なんとかなる……よね……!?
さやか
さやか
花帆さんも知っての通り、Starring Bloomの準備はいよいよ大詰めです。
さやか
さやか
今週も、他校のスクールアイドル部との打ち合わせが、
ぎっしり詰まっていますしね……。
吟子
吟子
ですよね……。 さやか先輩も瑠璃乃先輩も、
さすがに直近で長野に行く時間的余裕は、ありませんよね。
花帆
花帆
ううっ!!
瑠璃乃
瑠璃乃
ルリも実はまだ分身の術を使えなくてねぇ……。
泉
泉
今がいちばん忙しい時期だというのは、じゅうぶんわかっている。
ここから先は、私とセラスのふたりでなんとかするさ。
セラス
セラス
う、うん。
蓮ノ空の名前を使わせてもらうだけでも、ありがたき幸せ、だよ!
花帆
花帆
だからって、どっちかしか選べないなんて!
吟子
吟子
そういうわけで。
吟子
吟子
長野には、私たちが一緒に向かいます。
ここは、私たち104期生に任せてください。
花帆&瑠璃乃
花帆&瑠璃乃
おお!?
セラス
セラス
吟子先輩……!?
吟子
吟子
103期生は、もし本当にお時間が空いたら、手伝いに来てください。
そのときは、頼りにしています。
姫芽
姫芽
お~……。
Bloom Daysを乗り越えて、吟子ちゃんも一皮剥けたねぇ~……。
姫芽
姫芽
アタシはもちろんオッケーだよ~。
小鈴ちゃんは……って、聞くまでもない、かな~?
小鈴
小鈴
うんっ! いいね! すっごくいい話!
これ以上ないぐらいちぇすとだよ! ちぇすと~~~!
姫芽
姫芽
これはこれは、伸びやかで善きちぇすとが出ましたなぁ~。
セラス
セラス
先輩方……。
瑠璃乃
瑠璃乃
花帆ちゃん、ここは二年生のみんなに任せてみよっか。
大丈夫だよ。みんなならきっと、心配いらないよ。
瑠璃乃
瑠璃乃
姫芽も、吟子ちゃんも、小鈴ちゃんも、この一年すっごく成長したもん。
瑠璃乃
瑠璃乃
そのことは、ルリたちがいちばんよくわかってるでしょ?
瑠璃乃
瑠璃乃
これがきっとスクールアイドルクラブの、今できる全力、だよ。
花帆
花帆
うん……そうだね。
あたしたちは逆に、二年生のみんなの分までがんばらなきゃ、だね!
さやか
さやか
では、第二回瑞蓮祭のために、みなさん、最善を尽くしましょう。
セラス
セラス
うん!
花帆
花帆
目指せ瑞河復活ー! えいえいおー!
さやか&瑠璃乃&吟子&小鈴&姫芽&セラス
さやか&瑠璃乃&吟子&小鈴&姫芽&セラス
おー!
泉
泉
……。

泉
泉
いやはや。
泉
泉
ずいぶん、驚くニュースだったね。
セラス
セラス
驚くなんてもんじゃないよ!
全身全霊でがんばらなくっちゃ!
泉
泉
……そうか、そうだね。
泉
泉
がんばってあなたを支えるよ、セラス。
セラス
セラス
……泉は、嬉しくないの? 瑞河復活。
泉
泉
あれはもう、私の中では終わった話だ。
泉
泉
私は瑞河を救えなかった。 悔しい想いはあった。
だが、私と瑞河の物語は、そこで終わったんだ。
セラス
セラス
え……?
泉
泉
スクールアイドルクラブのみんなが気炎を揚げているのを見て、
改めて思い知った。
泉
泉
……私は彼女たちとは違う。
泉
泉
本来は、誰よりも私事であるはずなのに。
瑞河の復活の兆しすら、私を突き動かす動機にはならない。
泉
泉
この胸から湧き上がる情熱が、なにもないんだ。
泉
泉
……虚しいよ。 本当に。
覚えているのが、悔しかった想いだけなんて。
セラス
セラス
……。
泉
泉
……いや、すまない。
あなたの盛り上がりに、水を差すつもりじゃ。
セラス
セラス
じゃあ『リベンジ』だね!
泉
泉
え?
セラス
セラス
わたしにとっても、泉にとっても!
これは、リベンジのチャンスだよ!
セラス
セラス
だって、悔しかったんでしょ!?
だったらそのときの悔しさをぶつけて、今度こそ瑞河を復活させようよ!
セラス
セラス
悔しいって気持ちでがんばれたら、
泉は空っぽじゃないって証明になるでしょ!?
泉
泉
……私が空っぽではないという、証明に……。
セラス
セラス
うん! ほら、泉って今までたくさんのひとの夢を叶えてきたんでしょ。
失敗したことなんて、きっとほとんどなかったんだよね。
セラス
セラス
だったら、また違った燃料で、がんばれると思うんだ。
泉
泉
……しかし。
泉
泉
ここ最近は、スクールアイドル活動も、
高いモチベーションで取り組めていた。
泉
泉
それなのに、改めて私の虚無が証明されるだけ、
という可能性も、あるわけだ。
セラス
セラス
そ、それは、そうかもだけど……。
泉
泉
私はあなたたちのようにはなれないと、
何度も、何度でも……。
セラス
セラス
それでも!
チャレンジしないと、失敗だって成功だって、手に入んないんだよ!
セラス
セラス
ご、ごめん。
泉
泉
……いや、あなたの言う通りだ。
泉
泉
……。 先月、小鈴さんとさやか先輩の事情に少し、
首を突っ込ませてもらってね。
泉
泉
間違っていると思っても、とにかく進んでみる。
それは、大切なことだと、確かに思ったんだ。
セラス
セラス
……だったら!
泉
泉
一般的な意見で構わない。 あなたに聞きたいのだけれど……。
リベンジというのは、“燃える”ものなのかい?
セラス
セラス
それは、ぜったい、そう!
セラス
セラス
たとえばわたしたち瑞河をプレーオフで破った蓮ノ空だって、
その前の年は決勝で全国大会優勝を、逃したんだよ。
セラス
セラス
それから一年間。 きっと花ちゃんやみんなは悔しさをバネに、
すごくがんばってきたんだと思う!
セラス
セラス
わたしだって……。 子どもの頃、病院に入院して、
ヴァイオリニストになる夢を、叶えられなかった。
セラス
セラス
だからこそ、スクールアイドルという夢を、
がむしゃらにがんばるって決めたんだから。
セラス
セラス
“悔しさ”っていうのは、それだけの力が、あるんだよ!
泉
泉
……そうか、わかった。
泉
泉
ありがとう、セラス。
ならば私も、この機会に懸けてみるよ。
セラス
セラス
うん! これは、わたしたちの『リベンジチャレンジ!』だね!
泉
泉
ああ。
泉
泉
……もちろん、瑞河の復活を望む人たちや、
たくさんの人たちの想いを叶えることも、大切だって思う。
泉
泉
だが今回に限っては、
私は私の内なる叫びを叶えるために、力を尽くしたい。
泉
泉
浅ましい話だけれど、ね。
セラス
セラス
そんなことないよ、泉。
それが泉の夢なら、わたしはぜったい応援するから!
泉
泉
……ありがとう。
泉
泉
では、ついでにひとつ、あなたに頼みがあるんだけれど。
セラス
セラス
うん、いいよ! なんでも言って!
泉
泉
これは情熱を取り戻すための、リベンジだ。
だから、どうだろう。
泉
泉
この件が終わるまでは、再びあなたをお姫様扱いしても?
セラス
セラス
えっ……。
そ、そうしたいの? 泉。
泉
泉
ああ、ぜひとも。
あの頃の気持ちと決意を、ちゃんと蘇らせたいんだ。
セラス
セラス
泉……わたしをからかってるわけじゃなさそう。
真剣、なんだね。
泉
泉
想いが伝わって嬉しいよ。
セラス
セラス
……うん、わかった。 いいよ。
泉
泉
ありがとう。
セラス
セラス
ただ……。 だからって、
わたしと泉の関係が、今年の4月の前に戻るわけじゃないからね。
泉
泉
? それは、どういう意味かな?
セラス
セラス
……なんでもない!
泉
泉
ふむ……。
ともあれ、よろしく頼むよ。
セラス
セラス
……うん。 よろしくね、泉。 わたしの騎士様。
もう一度、私の夢を叶えるために……力を貸して。
泉
泉
もちろんだ。 今度こそ、果たしてみせる。
My Princess。
泉
泉
……ふぅ。
泉
泉
早速、計画をまとめて、海莉さんに送るとしようじゃないか。
やると決めたからには、本気で挑まなければな。
泉
泉
だが……。
泉
泉
それでも私の中になにも生まれるものがなければ……。
そのときは今度こそ、潮時だ。
泉
泉
来月にはStarring Bloom。 そしてそれが終われば、いよいよ本番。
Bloom Garden Partyが待っている。
泉
泉
セラス。 私とあなたに遺された時間は、
見かけの数字よりも遥かに少ないんだよ。
泉
泉
だから、もしこの『リベンジ』が無為に終わったその時は……。
泉
泉
来年、私はきっぱりと蓮ノ空を去り、あなたの手を離れよう。
それがきっと、互いのためなんだ。
泉
泉
……ああ、嫌だな……。
そのためにも私は、死力を尽くすんだ……!
泉
泉
そうとも……! 私は、私のすべてを懸けて、掴んでみせる……。
私自身の……“情熱”を……!